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Last Updated on 2023年9月14日 by mejisei-rehabilitation

今回の記事では変形性膝関節症の方(歩行が困難な方・そのご家族)に向けて歩行補助具の提案を含めて、なぜ効果があるのかを解説したいと思います。

歩行補助具を使用してできるだけ自分の足で歩くということができるようになるお手伝いができればと考えております。

 

高齢者に多い変形性膝関節症

変形性膝関節症の詳細の記事はこちら⇒【変形性膝関節症】自宅でできる運動についての解説

 

高齢者に多い整形外科疾患の1つに変形性膝関節症(Knee Osteoarthritis:以下OA)があります。
関節の変形とそれに伴う痛みが生し、

「痛みのために歩かなくなる」➡「外出を控え、引きこもりがちになる」➡「筋力・体力が低下する」➡「転倒しやすい状態にもなり、さらに外出を控えるようになり、生活の質も低下する」➡「さらに筋力・体力は低下し認知機能低下にも影響を与える」

など身体、精神面に大きな影響を与えます。

 

変形性膝関節症の痛み

変形性膝関節症による関節の痛みの多くは膝内側に生じています。膝の内側にかかるストレスをはかる指標として外部膝内反モーメント(KAM:external knee adduction moment 以下KAM) があり、KAMは床反カベクトルの大きさとしバーアームの長さで決まります。

KAMの増加→膝内反(ストレス↑)→関節軟骨、半月板の摩耗→炎症→疼痛発生

そのため、膝関節の痛みを軽減させるための1つの考え方として、このKAMの値を減らす (=ストレスを減らす)ことが求められます。

※青↑:床反力 赤⇔レバーアム長

 

歩行補助具を使用すると?

伊藤ら※ によると、椅子付き歩行車と前腕支持台付き歩行車は独歩と車輪付き歩行車と比較して、KAMの減少を認めたと報告している。つまり筋力トレーニングとともに、適切な移動補助具の選定が疼痛の軽減に繋がる。

※) 伊藤将円:井川達地.他:高齢者における歩行器・歩行車を使用した際の歩行分析~膝関節内区
モーメントからみる力学的関節負担の検討-理学療法学

 

歩行補助具と介護保険

歩行補助具(歩行器・歩行車)は、介護保険で利用出来るサービスの1つである、福祉用具貸与に含まれており、全ての介護度が対象となります。
また購入するよりも費用を抑えられたり、交換や返却が容易であること、定期的な点検もしてもらえるなどのメリットがあります。
身体状況に合わせ、適切な福祉用具を選定することは、痛みの軽減や活動範囲の拡大、生活の質(QOL:Quality of Life)の向上に繋がります。

 

 

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